Day: April 17, 2022

食べ物でセラミドを摂ることでの肌への効果は?食べ物でセラミドを摂ることでの肌への効果は?

セラミドを含む食べ物をはじめバランスのよい食事をする女性

セラミドは、肌の保湿とバリア機能に大きく関わり、エイジングケアにとって大切な役割を果たしています。

加齢などによってセラミドが減少すると、角質層の保水機能やバリア機能が低下し、肌は乾燥しやすくなります。

その結果、さまざまな肌トラブルが起きやすくなります。そこで、減少したセラミドを補うために、セラミド配合の化粧品を使う以外に、セラミドを含む食品を摂取することも重要になります。

そこで今回は、セラミドを含む食べ物についてご紹介します。

セラミドを含む食べ物の摂り方のポイント

セラミドは、フィトケミカルを含有する食材に豊富に含まれています。

フィトケミカルとは植物が持つ自己防衛成分のことで、主に植物の色素やアク、香り、苦みなどに含まれます。

代表的なものでは、ポリフェノールやイソフラボン、カテキン、リコピン、アスタキサンチン、カロテン、ルティン、カプサイシン、アントシアニン、クルクミンなどがよく知られており、これらはワイン、緑茶、コーヒー、ダークチョコレートなどにも含まれます。

食べ物に含まれるセラミドは、多くの場合、スフィンゴ脂質である「グルコシルセラミド」です。

グルコシルセラミドを多く含んでいるのが黒色の食材で、こんにゃく、しらたき、黒ごま、黒豆、小豆、ひじき、わかめなどに豊富に含まれています。また、米、小麦胚芽、牛乳にも多く含まれています。

さらに、抗酸化作用に優れ、セラミドの合成を妨げる活性酸素を除去するはたらきから、体や肌の酸化を予防する効果がある、ニンジン、ほうれん草などの緑や赤などの緑黄色野菜類や、血流を促してセラミドを肌まで運搬するのをサポートするはたらきから、冷え性や顔冷えの予防や改善が期待できるタマネギ、キャベツなどの白色の野菜類など、さまざまな色の食材をバランスよく摂取することで、相乗効果となって体内でのセラミド量の向上が期待できます。

これらの食べ物は、セラミドを増やすサポートだけではなく、乾燥やしわやたるみなどのエイジングサインにも有効です。

また、セラミドを含む食べ物や増やす食べ物と一緒に摂取すると効果的なのは、セラミドの生成を助けるはたらきがあるナイアシンです。

ナイアシンは皮膚においても重要なはたらきをし、不足すると皮膚炎などの原因になることがあります。

ナイアシンを多く含む食品には、鶏肉、レバー、かつお、さば、ブリ、まぐろなどの動物性食品のほか、きのこ類や豆類、小麦胚芽などがあります。

セラミドを含む食べ物の効果

食べ物で摂取したセラミドが、セラミド配合化粧品で補ったのと同じ保湿効果があるかどうか、明確な回答を出すエビデンスはありません。

セラミドを含む食べ物を摂ることで、「必ずセラミドが増える」とはいえないにしても、他の栄養素と同様にバランスよく摂れば、健康や肌の保湿へのよい効果が期待できます。

最近では、米の胚芽、パイナップルやトウモロコシから抽出したグルコシルセラミド、ミルクセラミドなどを食べ物として摂取した場合の肌への研究が進みつつあります。

いくつかの研究結果から、グルコシルセラミドやスフィンゴミエリンなどのスフィンゴ脂質を含む食べ物を摂ることで、セラミドの合成、CE(コーニファイドエンベロープ)の形成が促進され、タイトジャンクションの機能が整う可能性が期待できそうです。

まとめ

食べ物から摂るセラミドには、セラミド配合のエイジングケア化粧品のような短期的な効果や即効性を求めるのではなく、長期的な観点から、取り組むことが大切です。

意識してセラミドを含む食べ物を摂る以外に、便秘対策や冷え対策、刺激の少ない洗顔やクレンジングなど、セラミドを減らさない生活習慣も心がけましょう。